事故防止テクニック

四つの車輪が備え付けられた車両の場合は、二輪車よりも安定性に優れており、転倒などのリスクが低いというメリットがあります。それに対して、バイクのように二輪で走行する車両は、比較的不安定で、独特のドライビングテクニックを必要とするという特性があります。特に、角度の強いカーブを曲がったり、雨や雪で濡れた路面を高速で走行したり、急ブレーキをかけたりする際には、スリップやスピンを引き起こして、転倒する事故が発生する可能性が高いですから、注意を払いたいものです。
その内、カーブにさしかかる時、単車の場合には、遠心力に逆らい、車体を内側に傾けることによって、安定性を保つことが可能となります。このような運転技術は、四輪車では実現することが難しくなります。そういう意味では、四輪車よりも二輪車の方が、自身のスキルを有効活用する醍醐味を味わったり、事故のリスクを減らしたりすることが出来ると考える人も存在すると思われます。
ただし、自動車のように、剛性のあるボディやエアバッグ、シートベルトなど数々の安全装備で身を守られておらず、比較的軽量なオートバイでは、事故が発生した時に、身体や車体が損傷を受けるリスクが高いという問題があります。そのようなリスクを減らすためには、単車の特性を十二分に理解して、事故を未然に防ぐためのテクニックを修得することが大切なファクターとなるでしょう。
例えば、交差点へさしかかる時には、バイクが、同じ車線を走行している四輪車などの死角に入って、対抗右折車のドライバーから見えづらくなるケースが少なくありません。そのあたりの事情から、衝突事故が発生する可能性は低くありませんので、バイクの運転者は、右折車の動きに最新の注意を払うことが必要とされます。また、バックミラーやヘッドライトなどの個数、位置、仕様、走行する場所などの違いにより、二輪車の視界は、四輪車のそれよりも狭くなることも覚えておく必要があります。特に、夜間はその種のリスクがより一層高まりますので、安全性を高めるため、充分にスピードを落とすことが求められます。それに、急カーブにさしかかったり、雨や雪の降っている路面を走行したりする際には、事故の発生率が高くなりますから、早めに危険を予測して、減速することが大切になります。また、渋滞の切れ目や、非優先道路から出てくる車両にも注意を払うことが必要となります。