信号のない交差点

信号がなく道幅が同じなら左方優先

過失相殺を考えるうえで、大事なこととしては、どちらが優先であったのかということがあります。
信号がある場合には、簡単にわかることですが、信号がない交差点の場合には一定のルールがあることを再確認しましょう。

特に道路の幅が違う場合には判断もしやすくなりますが、幅が同じような場合には左方優先のルールが適用されます。
信号のない交差点では、安全を確認したうえで徐行しながら進入することも重要です。
標識等がなくても、安全確認はしなければいけません。

意外と忘れられていることではありますが、もう一度確認しておくとよいでしょう。

直進の左方のバイクと右側の直進車

必ず左側に見える相手が優先となります。
そこで、問題となるのが、減速をしたかどうかということになります。

共に減速もせず事故を起こした場合、バイクは30の過失で、車は70となります。
左方優先がかかわってきますので、直進同士でも右側にいるほうが重くなるのです。
両者減速した場合も、同様の割合になります。

左方のバイクだけが減速した場合には、右方の車は減速もせず侵入してきたことになり、優先順位も守っていないため、バイク10の車が90とかなり重くなってしまいます。
逆に車は減速していると、左方優先ということが関係し、50同士と相殺されるのです。

直進バイク(右方):直進車(左方)

立場が逆になった場合ですが、車のほうが責任が重いことにより、割合が逆転するわけではありません。
共に減速をした場合もしなかった場合も50になり、相殺されることになります。

右方であるバイクが減速しなかった場合には、左方にいる車のほうが優先であるため、バイク60の車が40となります。
もしも、減速した場合には、減速しなかった車の責任は重く、バイク30の車が70となるのです。

直進している左方にいるバイクに右折しようとした車がぶつかった場合

出会い頭に事故を起こしてしまうよくあるケースですが、バイクは直進しているにもかかわらず、右折してきた車とぶつかってしまった場合です。
左方優先の原則がありますが、さらに直進優先ということも出てきます。

バイクは直進しており、右折する車は安全の確認を怠ったため、事故につながったと考えることができることから、バイク20の車80とかなり重くなるのです。

直進バイクは右方にあり、左方の車が右折したケース

このケースでは、右折する車がバイクの視界に入っていることが多く、左方優先は車に出てきます。
直進が優先であることは間違いありませんので、バイクの過失は30で車は70となるのです。

どのケースにしろ、直進が優先され、さらに左側が優先であることが重要となってくるでしょう。
無理な右折をしたりすると、事故を起こすもととなりますので、安全を確認の上で曲がることが大切となるのです。