けが人を救護する
けが人救護が第一
交通事故でのひき逃げ死亡事故の検挙率は102.7%(年度のまたがりのため100%を超す)と高く、警察が捜査に本腰を入れて取り組んでいます。
ドライブレコーダーや防犯カメラの設置数が増加しており、仮に目撃者がいなくても逃れることはできないと知りましょう。
当たり前ですが、万が一の事故の時は、まず最初に、被害者の有無を確認して救護しなければ、重い懲役刑等が待っているのです。
事故の際の負傷者救護は何をすれば良い?
誰もが救急救命の知識を持っているわけではないので、交通事故の負傷者がいる状況に直面し、迅速に十分な救護行動ができる人は少ないでしょう。
しかし、求められている負傷者救護は、ケガ人の有無を確認し、もしケガ人がいれば救急車を要請するとともに、負傷者を安全な場所に移動させ、二次災害を防ぐための措置を行うことです。
交通事故が発生したらまず、負傷者がいるかどうかを確認し、ケガ人がいれば意識の有無などを確認します。
同時に、119番通報をして救急車の要請を行いますが、一人での対応が難しい場合は、大声で周囲に援助を求め、事故による負傷者がいることを喚起することが必要です。
大きなケガでなくとも救急車を要請する
事故の発生時に、意識不明者や出血を伴うケガをしている被害者がいれば、救急車の要請をすぐに思い付きます。
でも、歩行者がバイクにはねられて数メートル飛ばされたり、強い衝撃があったはずなのに外傷がなかったりといった場合にも、救急車を呼ぶ必要があることを覚えておきましょう。
事故直後はケガ人は神経が高ぶり、痛みを感じないことが多く、時間が経って痛みが出るケースが良くあります。
特に頭部に衝撃を受けて内部で損傷が起こっている場合は、すぐに症状が現れないことが多いのです。
交通事故の場合、小さなケガで呼ばないように、と注意する救急隊員はいませんので、外傷がなくても「衝撃を与えた場合は救急車を呼ぶ」と心がけましょう。
後続車による二次災害防止のためケガ人の移動と応急処置
ケガ人が道路などに倒れ、他車の往来による危険がある場合、ケガ人の移動が必要ですが、特に頭部や頚部に衝撃を受けていると思われる場合は、むやみに動かさず、首に負担をかけないような方法で移動させます。
救急車を要請して現場に到着するまで、平均で10分弱かかります。
しかし、救護する当事者も交通事故でショックを受けており、ケガのある場合も多いので、落ち着いて119番通報の電話で指示を受けながら、可能な範囲で措置を行えば十分でしょう。
人工呼吸と心臓マッサージの知識があれば更によいので、救命救急について消防署などの講習会を一度受けてみてはいかがですか?