バイクのオーバーヒートとはどんな現象?
オーバーヒートとは、エンジンが過度に熱くなってしまった状態のことを言います。
バイクにしろ自動車にしろ、エンジンには必ず冷却装置がついていますが、走行中にその冷却装置の機能では追いつかないほどエンジンが熱くなってしまった時にこのオーバーヒートが発生します。
バイクの場合、暑い夏の日に長時間のツーリングをしたときなどにこのオーバーヒートを起こしやすく注意が必要です。
もしオーバーヒートを起こしてしまうと、エンジンに異常をきたして走行ができなくなってしまったり、突然エンジンが停止して転倒・衝突などの事故の原因になることもあります。
雄大な自然に囲まれた場所でツーリングを楽しんでいる途中にオーバーヒートを起こそうものなら、その場で立ち往生なんてことも起こりうるわけです。
オーバーヒートの予兆を見逃すな!
オーバーヒートを起こさないよう、まずは予防が重要になってきます。
オーバーヒートは突然起こるわけではなく、いくつかの予兆が見られるケースがほとんどです。
そのため、長時間バイクを走らす場合にはこの予兆を見逃さないようにし、少しでも予感があればバイクを止めて一休みするなどの対策を速やかに行うことが求められます。
もっともわかりやすい予兆は、水温計の上昇です。
エンジンが正常よりも熱くなっている場合には、水温計の針が水平よりも上を向いた状態になります。
これがレッドゾーンにまで達してしまったら危険信号です。
簡単に確認できるわけですから、水温が高くなったな、と感じたら気をつけましょう。
もうひとつわかりやすい予兆が、冷却水が漏れている状態です。
これは走行中ではなく、バイクから降りた時や乗る時に気が付きやすいポイントです。
冷却水が漏れているということは、エンジンの冷却性能が低下している証拠です。
多少漏れている程度ならそれほど問題ではありませんが、バイクを停めた状態で地面に水たまりができるくらいの漏れ具合なら要注意です。
さらにこれはちょっとわかりづらい面もありますが、エンジンから甘い匂いが漂ってくることもあります。
これは冷却水が沸騰をはじめている証拠です。
オーバーヒートの対策方法とは?
エンジンが過度に熱くなっているわけですから、まずエンジンを停めて熱を冷ますのが対策法の第一です。
いったん走行を停めて、エンジンを冷ましたうえで走行を再開する、それも水温計の状態を確認しながら走らせることになります。
それから、冷却水の状態をチェックしましょう。
エンジンを停めて冷やしたうえでラジエーターをチェックし、もし先述したように漏れ出てして量が少なくなっている場合には補充します。
補充用の冷却水を使用するのが理想的ですが、もしないなら普通の水でも代用可能です。
この段階を超えてエンジンが危険な状態に陥ってしまっている場合には、無理せずにロードサービスに連絡して搬送してもらうようにしましょう。
エンジンが故障してしまうと修理費用もかさんでしまうので、無理は禁物です。