バイクの慣らし運転とは?
慣らし運転とはバイクを購入した際に行うもので、本格的に走行する前にバイクを慣らしておくために行うためにこの名称がつけられています。
ツーリングなど長距離・長時間の運転をする前にそのバイクがきちんと動くか、何も問題がないかをこの慣らし運転で確認しておくわけです。
このバイクの慣らし運転は、とくに新車を購入した際に重要だと言われています。
新車の場合、初期不良によるトラブルが発生する可能性があるため、まず慣らし運転を行ってそうした問題がないか、そのバイク本来の機能・性能がきちんと機能するかを確認しておく必要があるわけです。
事実、いきなり長距離のツーリングに使用して途中で致命的な初期不良が発生した、では大変なことになってしまいかねません。
また、中古で購入したバイクの場合でもきちんと整備がされているか、欠陥がないかを確認するために役立ちます。
長い間使用されずに放置されていた中古車の場合には、とくにちゃんと長時間動くのかを本格的に使用する前に確認しておくことが重要になってきます。
なお、バイクの慣らし運転に関しては「1000km」程度が一般的な目安とされています。
慣らし運転をするメリットとデメリットとは?
このように、慣らし運転をすることで初期不良・整備不良といった問題がないかを確認したうえで安全に本格的な走行ができるというメリットがまずひとつあります。
また、初期不良・整備不良とまではいかないものの、慣らし運転の間に確認しておきたいことがいくつかあります。
とくに注意したいのがネジの緩みです。
新車のバイクの場合はとくに走らせたばかりのころに振動などによってネジが緩んでしまう「初期緩み」の現象がよく起こります。
これを慣らし運転の間で確認し、しっかりと締めておくことで事故のリスクを大幅に軽減することができるのです。
それから、「タイヤの皮むき」と呼ばれる作業も慣らし運転で行えます。
新品のタイヤは、きれいなのは良いのですが表面がツルツルの状態で若干滑りやすくなっています。
慣らし運転の間でそのツルツルした部分を落とし、グリップ力を高めることができるのです。
ほかには、バイクのパーツ同士をなじませながらライダー自身もバイクに慣れる機会が得られるのも大きなメリットでしょう。
一方デメリットとしては、慣らし運転が済むまでは本格的な運転ができない点がやはり筆頭に挙げられるでしょう。
慣らし運転に必要な平均的な距離とされる1000kmとは、東京-大阪間を往復するのと同じくらいの距離です。
その間は、長距離のツーリングやスピードを思いっきり出して爽快感を味わうといった楽しみを我慢しなければなりません。
とはいえ、メリットのほうがはるかに大きいので、バイクを購入したら慣らし運転を行うのは大原則といってもよいでしょう。