秋は濃霧が発生しやすい時期なので要注意!
秋は行楽シーズンで、心地よい気候のもとで風を感じ、自然と一体になりながらバイクの運転を楽しめるステキな時期です。
紅葉シーズンには、美しい景色の別世界を走っているような気分に浸ることもできます。
ただし注意したいのが濃霧で、朝晩の寒暖差が大きくなるこの季節は濃霧が発生しやすいのです。
気象庁では「視程が1km未満の状態」を霧としています。
しかし濃霧ともなると、1kmどころから数十メートル先すらよく見えない状態になってしまい、非常に危険な状況に陥ります。
霧はロマンティックなイメージもありますが、バイクの運転では悪夢といってもよい状況なのです。
まず急カーブや1車線しかない場所では、前方から車が来ていても直前まで気づくことができません。
それどころか歩行者を見分けるのも難しく、さらには路上に石などの障害物すら目前にまで近づかないと気づかないこともあります。
さらにもうひとつの嫌なところが、濃霧の中を走っているとヘルメットのシールドに水滴がついて視界が遮られてしまう点です。
濃霧が発生した際に心がけたい運転の心構え
このように、視界が開けなくなるのが濃霧の運転の最大の問題点ですから、必ず減速してゆっくりと走ることが大前提となります。
そのうえで、前方の車両との距離を十分に確保することが大事です。
前方の車も視界が開けない状況にありますから、なにかあって急ブレーキをかける可能性もあります。
そんなときに玉突き事故を防ぐためにも、十分な車間距離を保つことが重要になってきます。
そして、路上の中央を走るよう心がけましょう。
センターラインに寄って走行していると、対向車線から来た車と接触・衝突するリスクが高くなります。
とくにカーブの際には、視界が開けないために対向車線の車がセンターラインをはみ出してくる可能性もあるので、注意が必要なのです。
一方で、外側よりに走っていると不意にカーブと遭遇したとき、ガードレールや柵に衝突してしまうリスクが出てきます。
あとはライトをうまく使用することも重要で、ライトで霧が晴れるわけではありませんが、視界を広げる役には立ちます。
ただしそれは、あくまでロービームを使用することが前提です。
ハイビームを使ってしまうと、その光が霧に乱反射して逆に見えづらくなってしまうこともあるのです。
ハイビームで明るい光を発したらかえって前方が見えづらくなってしまった、といったことがないよう、ロービールで路上周辺の視界を広げる意識で使いましょう。
このライトに関しては、バイク用のフォグランプを使用する方法もあります。
秋にツーリングをする機会が多い方、濃霧が発生しやすい地域で運転する機会が多い方は、霧対策としてこのフォグランプを装着しておくのもよいかもしれません。